Classici giapponesi con furigana
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おつきさまのうた
豊島与志雄童話集
豊島 与志雄
Leggi 豊島与志雄童話集 (おつきさまのうた) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 162.569 caratteri · 336 schermate
するとその山の霊は、いばりもしなければへりくだりもしないで、岩の中から冷かに答えました。
「どれだか知らない」
禿鷹は当がはずれました。それでもなお、方々の山へ行って、一々たずねてみましたがどの山の霊もみな、どれだか知らない、と同じ冷かな答えをするきりです。
そうなると禿鷹も、山の霊達から聞き出すことはあきらめるほかはありません。それかって、山の神へまた何とか頼みに行くのもしゃくです。はて何かよい工夫はあるまいかと、一晩中考えた末、思いついたのは雷の神のことでした。
「雷の神なら一番高い山を知っているはずだ。がただ聞いたんでは、俺の受持ちじゃないと言って教えてくれないかも知れない。これは一つ、雷の神の気短かなのにつけこんで、工夫をめぐらすに限る」
四
禿鷹は翌日、思案を定めて、雷の神の岩屋へやって行きました。
「今日はよいお天気のようですが、お休みになるのですか」
「そんなことを聞いてどうするのだ」と雷の神は破鐘のような声で言いました。
「いえ、どうもいたしませんが いつもあなたが低い所でばかり雷を鳴らしていらっしゃるので、お疲れになったのじゃないかとおもいまして、へへへ」