Classici giapponesi con furigana
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おつきさまのうた
豊島与志雄童話集
豊島 与志雄
Leggi 豊島与志雄童話集 (おつきさまのうた) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 162.569 caratteri · 336 schermate
「それ、狸が腹鼓をうちだした!」
狸は月に向かって腹鼓をうちだしました。
次郎七と五郎八とは、今度は御隠居に化かされてるような気持ちになって、腹鼓をうってる狸とにこにこ笑ってる老人とをかわるがわる見比べていました。老人はその二人の耳に、こんなことをささやきました。
「狸は何でも人の言う通りになると聞いていたが、なるほど本当だな。お前さん達は、あべこべに向こうの言う通りになるから化かされるのだ。まあ見ていなさい。今に狸が死んだふりをして落ちてくるから、そうしたら、縄で縛り上げるがよい」
しばらくして老人は、南天の杖をふり上げて、非常に大きな声で叫びました。
「それ、狸が死んで落っこった!」
すると、今まで腹鼓をうっていた狸は、にわかに死んだ真似をして、椋の木から落ちてきました。
次郎七と五郎八とはすぐに駆け寄って、縄で縛り上げてしまいました。
狸は老人の前に引き据えられて、頭をぴょこぴょこ下げました。老人は言いました。
「お前は人間を化かして不都合な奴だ。だが今度だけは助けてやってもいい。まあ、何でこの二人を化かしたか、その理由を言ってごらん。そのままでは人間の言葉が喋れないだろうから、人間に化けて言うがいい」