Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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おつきさまのうた

豊島与志雄童話集

豊島 与志雄

Leggi 豊島与志雄童話集 (おつきさまのうた) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 162.569 caratteri · 336 schermate

Aozora Bunko

大男は一足すすんで言いました。

「おまえは堅田の顔丸の丸彦か」

「そうだ。おまえはなにものだ」と、丸彦はいいました。

「おれは、鞍馬の夜叉王だ」

そして、ふたりはしばらくにらみあっていましたが、夜叉王は、地面に倒れている男をさしていいました。

「その男をもらっていくから、こちらにわたせ」

「わたさないぞ。ほしかったら、腕ずくでとってみろ」

そういって、丸彦は鞭を捨て、両手を広げてつっ立ちました。夜叉王も、腰の大きな刀をそこにおき、両手をひろげてつっ立ちました。

二人は、やっと組みついて、互いにあいてをねじ伏せようとしました。

丸彦はおどろきました。夜叉王の強いことといったら、まるで地面からはえぬいた岩のようで、押しても引いても手ごたえがありません。うんうんもみあっているうちに、丸彦は下におさえつけられました。

ところが、夜叉王はそれから丸彦ののどをしめつけようとしましたので、丸彦はそのすきをねらって、はねかえし、夜叉王の足をすくって、うまく夜叉王をおさえつけました。

丸彦はけんめいに夜叉王を押さえつけながら、頬をふくらまして、息のかぎり、法螺の貝の音のまねを口で吹きならしました。