Classici giapponesi con furigana
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おつきさまのうた
豊島与志雄童話集
豊島 与志雄
Leggi 豊島与志雄童話集 (おつきさまのうた) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 162.569 caratteri · 336 schermate
馬車を売らないわけが、キシさんにも太郎にもわかりませんでした。見せるからには、売りものに違いありません。値段のことなら、少しは高くてもよいと、こちらから言ったのでした。きっと、メーソフは、なにかかんしゃくをおこしていたのでしょう。
けれどあの馬車なら、金銀廟まで行くのにもってこいです。ぜひとも買わなくてはなりません。何か変ったことがあるときは、屋根がきいきい鳴るなんて、ほんとにせよ、うそにせよ、おもしろいじゃありませんか。どうしたら買えるか、キシさんも太郎も考えました。先方が売らないというのを、無理にも買おうというのです。ふたりとも、知恵をしぼって考えました。
そのあくる朝、太郎はにこにこして起きあがりました。うまい考えが浮かんだのでした。
「まあ、待っていてください」
太郎はキシさんにそう言って、お金を持って出かけました。古物店には、あの少年もおり、メーソフも、昨日の通りひかえていました。太郎は元気よく飛びこんでいきました。
太郎はふんがいしたように言いました。
「メーソフさん、あなたは、世間から誤解されていますよ。みんなあなたのことを、ほらふきのインチキだと言ってますよ」