Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぶたきちとヒョロこ

豚吉とヒョロ子

三鳥山人

Leggi 豚吉とヒョロ子 (ぶたきちとヒョロこ) di 三鳥山人 (みどりさんじん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 55.498 caratteri · 111 schermate

Aozora Bunko

「ああ、危なかった」

と、豚吉はヒョロ子に助け起されながら云いました。

「ほんとに済みませんでした。私がいたずらをしたもんですから」

とヒョロ子はあやまりましたが、見ると自分の足もとに車屋さんの長い鞭が落ちています。

「アッ。これはさっきの車屋さんのだ。私が走って行って返して来ましょう」

とヒョロ子は駈け出しそうにしますと、豚吉は引き止めました。

「チョット待て。何だかたいそういいにおいがする」

「ほんとにおいしいにおいがしますね」

「ああ、おれはあの臭をきいたので、お腹がすっかりすいちゃった」

「まあ。あなたは喰いしんぼうね」

「だって、ゆうべから何もたべないんだもの」

「あたしなんか何日御飯をたべなくとも何ともないわ」

「おれあ日に十ペン御飯をたべても構わない。ああ、御飯がたべたい」

「そんな大きな声を出すものじゃありませんよ」

とヒョロ子は真赤になって止めました。

けれども、豚吉は鼻をヒョコヒョコさせながら、あたりを見まわしながらなおなお大きな声で云いました。

「このにおいは、御飯のにおいと、葱と豆腐のおみおつけの臭だが、一体どこから来るのだろう」

「そんな卑しいことを云うもんじゃありません。