Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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とんぐん

豚群

黒島 伝治

Leggi 豚群 (とんぐん) di 黒島 伝治 (くろしまでんじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 7277 caratteri · 15 schermate

Aozora Bunko

こう会合できめたのであった。会の時には、一人の反対者もなかった。それがあとになって、自分の利益や、地主との個人的関係などから寝返りを打とうとする者が二三出て来たのであった。

宇一の家には、麦が穂をはらんで伸びている自分の田畑があった。また、よく肥大した種のいゝ豚を二十頭ばかり持っていた。豚を放てば自分の畠を荒される患いがあった。いゝ豚がよその悪い種と換るのも惜しい。それに彼は、いくらか小金を溜めて、一割五分の利子で村の誰れ彼れに貸付けたりしていた。ついすると、小作料を差押えるにもそれが無いかも知れない小作人とは、彼は類を異にしていた。けれども、一家が揃って慾ばりで、宇一はなお金を溜るために健二などゝ一緒に去年まで町へ醤油屋稼ぎに行っていた。

村の小作人達は、百姓だけでは生計が立たなかった。で、田畑は年寄りや、女達が作ることにして、若い者は、たいてい町へ稼ぎに出ていた。健二もその一人だったのである。彼は三年ほど前から町へ働きに出、家では、親爺や妹が彼の持って帰る金をあてにして待っていた。

醤油屋は村の田畑殆んどすべての地主でもあった。そして、町では、彼の傭主だった。