Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

まずしきひとびとのむれ

貧しき人々の群

宮本 百合子

Leggi 貧しき人々の群 (まずしきひとびとのむれ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 59.959 caratteri · 118 schermate

Aozora Bunko

而も直接自分自身が苦しめられている、疑いなのである。

彼等はただ貰いさえすれば好い、くれる分には、どんな物でもいやだとは云わない。

けれども、一枚着物を貰えば、前からの一枚はさっさと着崩して捨ててしまい、よけいな金が入れば下らない物――着ることもないような絹着物だの、靴だの帽子だのという彼等の贅沢品をせっせと買って、ふだん押えられている、金を出して物を買う面白さを充分に貪ってしまうのである。

それ故、五円あろうが十円あろうが、つまりは無いと同じことで、その金で買った物も、しばらくして困りきっては町へ売ってしまう。

金も、物品も、その流通する間をちょっと彼等の所へ止まるに過ぎない。

年中貧しくて、彼等にはただ、ああいう着物も買ったことがあったっけ、あれだけの金も持ったことがあったっけがという記憶だけが、それもぼんやりと遺るばかりなのである。

私はこのごろになって、ほんとに難かしいものだということをつくづく思っている。寛(ゆる)くすればつけ上る、厳しくすれば怖(お)じけて何を云っても返事もしないようになるのは、彼等の通癖である。

婦人連が彼等にめぐむことに若し成功したら? ほんとうに、彼等の生活の足しになることが出来たら? それはほんとうに結構なことである。