Classici giapponesi con furigana
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ひんぷこうふこう
貧富幸不幸
幸田 露伴
Leggi 貧富幸不幸 (ひんぷこうふこう) di 幸田 露伴 (こうだろはん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 6021 caratteri · 12 schermate
この魔女因縁の譚は面白いことを表わしている。貧富などいうことは恋の烈火の前には一片の塵ぐらいなものだ。
閑話休題、貧者は多い、富者は少い。貧の為に嗟嘆したり怨憤したり、甚しきに至っては自ら殺し、人を殺すに至る者もある。されば同じ事なら貧の為に何か言ったり考えたり行ったりした方が面白い。少くとも多くの人は貧乏が大嫌いで、その嫌いなものが生憎附纏って来るので困苦しているのだから、貧即不幸なんぞという妄信ぐらいは除却するようにしたいものだ。しかし自分も貧乏が大好だとも云兼る。貧乏神の渋団扇で煽がれて戦えながら、ああ涼しいと顎を撫でるほど納まりかえっている訳にも行かぬ。また多くの人に対して貧乏宗宣伝を試みんとする如き料簡も無い。ただ貧の為に、貧即不幸と決めている人々があったら、その妄信を妄信なりとして排したい。
貧乏は嫌がるから辛いので、辛いから不幸を感じるのだ。渋いものや苦いものは嫌がる人が多いには違い無い。しかし嫌がるべしと定まった訳でも無い。嫌がらない人になれば銭を捐てて渋うるかを買って食べて喜んでいる。蕗の薹を温灰焼にして食えば苦いには違い無い、しかし中々佳い味だ。