Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
あかいひめとくろいおうじ
赤い姫と黒い皇子
小川 未明
Leggi 赤い姫と黒い皇子 (あかいひめとくろいおうじ) di 小川 未明 (おがわみめい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 4237 caratteri · 9 schermate
その後からつづいて、幾つかの乱れたひづめの音が、入り混じって聞こえてきました。みんなは、息を潜めて黙って、その音に耳を傾けたのです。すると、ひづめの音は、だんだんあちらに遠ざかっていきました。
しばらくすると、こんどは、あちらから、こちらへ、カッポ、カッポと鳴り近づくひづめの音が聞こえました。つづいて入り乱れた幾つもの音を聞いたのでありました。あちらにお姫さまがいないので、彼らはこちらにきて探すもののように思われました。
「お姫さまは、昨夜、海の中に沈んでしまわれたのだもの。いくら探したって見つかるはずがない。」と、人々は思っていました。
また、ひづめの音が聞こえました。こんどは、またこちらから、あちらへもどっていくのです。
「姫は、どこへいったのじゃ。」と、叫ぶ声が、闇の中でしました。
やがて、そのひづめの音が、聞こえなくなると、後には、夜風の空を渡る音がかすかにしました。しかしこうして、ひづめの音は、夜中、家々の前をいくたびも往来したのであります。そして、夜明けごろに、この一隊は、海の方を指して、走っていきました。人々は、その夜は眠らずに、耳を澄まして、このひづめの音を聞いていました。