Classici giapponesi con furigana
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あかいみ
赤い実
小川 未明
Leggi 赤い実 (あかいみ) di 小川 未明 (おがわみめい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 2156 caratteri · 5 schermate
だんだん寒くなるので、義雄さんのお母さんは精を出して、お仕事をなさっていました。
「きょうのうちに、綿をいれてしまいたいものだ。」と、ひとりごとをしながら、針を持つ手を動かしていられました。
秋も深くなって、日脚は短くなりました。かれこれするうちに、はや、晩方となりますので、あちらで、豆腐屋のらっぱの音がきこえると、お母さんの心は、ますますせいたのでありました。
ちくちくと、縫っていられますうちに、糸が短くなって糸の先が、針孔からぬけてしまったのです。お母さんは、新しい糸の先を指で細くして針の孔にとおそうとなさいました。けれど、うまいぐあいに、糸は孔にとおらなかったのです。
お母さんは、気をおもみになりました。そして、明るい方を向いて、針の小さな孔をすかすようにして、糸の先をいれようとしましたが、やはりうまくいきませんでした。
「義雄さん。」と、お母さんはたまりかねて、隣のへやで、勉強をしていた義雄さんをお呼びになりました。
「なんですか、お母さん。」と、義雄さんは、すぐにやってきました。
「お母さんは、目がわるくなって、とおらないから、ちょっと糸を針孔にとおしておくれ。