Classici giapponesi con furigana
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あかいろうそくとにんぎょ
赤い蝋燭と人魚
小川 未明
Leggi 赤い蝋燭と人魚 (あかいろうそくとにんぎょ) di 小川 未明 (おがわみめい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 6570 caratteri · 14 schermate
五
このやさしい人魚も、やはり海の中の獣物だというので、虎や、獅子と同じように取扱おうとするのであります。もし、この箱を娘が見たら、どんなに魂消たでありましょう。
娘は、それとも知らずに、下を向いて絵を描いていました。其処へ、お爺さんとお婆さんとが入って来て、
「さあ、お前は行くのだ」と、言って連れ出そうとしました。
娘は、手に持っている蝋燭に、せき立てられるので絵を描くことが出来ずに、それをみんな赤く塗ってしまいました。
娘は、赤い蝋燭を自分の悲しい思い出の記念に、二三本残して行ってしまったのです。
五
ほんとうに穏かな晩でありました。お爺さんとお婆さんは、戸を閉めて寝てしまいました。
真夜中頃であります。とん、とん、と誰か戸を叩く者がありました。年よりのものですから耳敏く、その音を聞きつけて、誰だろうと思いました。
「どなた?」と、お婆さんは言いました。
けれどもそれには答えがなく、つづけて、とん、とん、と戸を叩きました。
お婆さんは起きて来て、戸を細目にあけて外を覗きました。すると、一人の色の白い女が戸口に立っていました。
女は蝋燭を買いに来たのです。