Classici giapponesi con furigana
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あかいかしゃ
赤い貨車
宮本 百合子
Leggi 赤い貨車 (あかいかしゃ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 35.168 caratteri · 71 schermate
ナースチャは、前垂をひっぱりながら、野性なきつい眼付で主人たち夫婦をみた。ナースチャは主人たちの前で長い文句で自分の考えを述べることなどに、てんからなれていない。アンナ・リヴォーヴナはからかうように、
「きまりわるがることはないじゃないか」
と笑った。
「お前の組合のことをお前が話すんじゃないか」
腹が立って来て、ナースチャは云った。
「組合へ入れば、映画がやすくなるんです」
爆発するような口をあけてあおむきに寝ころんだパーヴェル・パヴロヴィッチが笑った。
「上出来! 上出来!」
「父さん! たら……それから? ナースチャ」
ちっとも云いたくない心持をこらえて、ナースチャは、
「クラブもあります」
と云った。
「夜ひまなとき、わたし、クラブのクルジョークで勉強したいと思ったのです。わたし、ここでほんの一人ぼっちだけど、そこへいけば沢山仲間があります」
だんだん自由に話せるようになり、ナースチャはいつか再びテーブルのそばまで戻って力づよく云った。
「ごらんなさい。アンナ・リヴォーヴナ、もし明日でも、いらなくなれば、あなたはわたしを出すことが出来ます。でも、わたしはどうしたらいいでしょう?――それはわたしの苦しみです。