Classici giapponesi con furigana
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あかひげしんりょうたん
赤ひげ診療譚
山本 周五郎
Leggi 赤ひげ診療譚 (あかひげしんりょうたん) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 26.416 caratteri · 53 schermate
「骨になっているようでは、よほど古い死躰なんだな」
「善能寺の墓掘りに見せたんですが、十五年くらい経っているだろうと云ってました」
「殺して埋めたと、どうしてわかった」
「棺桶らしい物が見えませんし、病死したものならまさか蒲団に包んで埋める、なんということはないでしょう」と治兵衛が云った、「しかし、もし墓掘りの云ったように、十五年もまえのことだとすれば、こいつはちょっと調べようがないでしょうな」
戸口に人の声がし、五十ばかりになる男がひょろひょろとはいって来た。ずんぐりした躯つきで、めくら縞の長半纏を片前さがりにだらしなく着、よれよれの平ぐけをしめていた。頬から顎へかけて、まっ白な無精髭が伸びており、禿げた頭は油でも塗ったように、てらてらと赤く光っていた。ひどく酔っているのだろう、絶えずよろめきながら、充血した眼でこっちを覗きこんだ。
「はいって来ちゃあだめだ」と治兵衛が手を振った、「病人の容態が悪いんだからだめだ、帰んな帰んな」
「いまね、町方の旦那がたがね、来てますぜ」とその男は云った、「差配を呼んで来いってね、おまえさんたしか、まだ差配じゃなかったかい」