Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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あかひげしんりょうたん

赤ひげ診療譚

山本 周五郎

Leggi 赤ひげ診療譚 (あかひげしんりょうたん) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 21.351 caratteri · 43 schermate

Aozora Bunko

十六だというが、顔つきも細いし、気持も娘になりきっていないようで、夫婦になるのがいたいたしいように思えた。

――少し考えさせて下さい。

頭梁にはそう答えておいたが、そこへ猪之が話をもちだしたのであった。

こんども居酒屋の女であった。住吉町の「梅本」という、ちょっとしゃれた店で、女はおよのといい、年ははたちぐらいにみえた。その店へ雇われてからまだ五十日足らずだったが、酒も強いし客あしらいも手に入ったもので、すっかりにんき者になっていた。

――あれはよせ、あれはいけねえ。

藤吉は首を振った。はっきり云いきることはできないが、あれはずぶの素人じゃあない。少なくとも男を知ってることは慥かだし、あんなに飲むようでは世帯がもたない。あれだけは思い切るほうがいい、と藤吉は強く反対した。

――あにき、おれはしんけんだぜ。

猪之は坐り直した。酒は客の相手だから飲むが、自分の世帯を持てば飲まなくなるだろう。四日市の重平さんのかみさんをみてくれ、と猪之は云った。重平というのは、やはり「大政」から出た大工で、四日市町に住んでいる。女房のおつなは料理茶屋の女で、はたらいているあいだは浴びるほど飲んだというが、重平といっしょになったとたんに、ぴったり盃を手にしなくなり、世帯のきりまわしもうまいので、なかまうちの評判になっていた。