Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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せきがいせんおとこ

赤外線男

海野 十三

Leggi 赤外線男 (せきがいせんおとこ) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 38.889 caratteri · 78 schermate

Aozora Bunko

繃帯をしていますので大変にみえますけれど、それほどでもないのです」

「どうして怪我をしたんですか」

「いいえ、アノ一昨晩、この部屋で寝ていますと、水素乾燥用の硫酸の壜が破裂をしたのです。その拍子に、棚が落ちて、上に載っていたものが墜落して来て、頭を切ったのです」

「そりゃ大変でしたネ。眼にも飛んで来たわけですか」

「何しろ疲れていたもので、直ぐ起きようと思っても起き上れないのです。先生は直ぐ駈けつけて下さいましたけれど、あたくしが、愚図愚図しているうちに、頭髪についていた硫酸らしいものが眼の中へ流れこんだのです。直ぐ洗ったんですが、大変痛んで、左の眼は殆んど見えなくなり、右の眼も大変弱っています」

ダリアは黒眼鏡を外して見たが、左眼はまるで茹でたように白くなり、そうでないところは真赤に充血していた。右の眼はやや充血している位でまず無事な方であった。

「全く危いところでしたよ。連日の努力で、もう身体も頭脳も疲れ切っているのです。神経ばかり、高ぶりましてネ」と理学士も側へよって来て述懐した。彼の眼の色も、そういえば尋常でないように見えた。

「もすこしで、どうかなるところでしたわ。