Classici giapponesi con furigana
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せきがいせんおとこ
赤外線男
海野 十三
Leggi 赤外線男 (せきがいせんおとこ) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 38.889 caratteri · 78 schermate
課長の頭は、ガックリ前へ垂れた。
「呀ッ、こりゃ非道い!」
帆村は呟いた。幾野課長の頸の真うしろに一本の銀鍼がプスリと刺さっていた。
一同は吾れにかえると、赤外線男のことを鳥渡忘れて、課長の死骸の周囲に駈けあつまった。
「延髄を一と突きにやられている……」
「太い鍼だッ」
「指紋を消さないように、手帛でも被せて抜けッ」
「これは抜けますまい」と帆村が云った。
なるほど、力の強い刑事が引張っても抜けなかった。鍼に筋肉が搦みついてしまったものらしい。
「一体これは、どうして検べようか」判事が当惑の色をアリアリと現わして云った。
「どうも、相手が悪い」と検事が呟いた。
「赤外線男はそれとして置いて、普通の事件どおり、この部屋の中にいる者は、すっかり取調べることにして下さい」と帆村が云った。
そこで係官が代りあって係官自身と、帆村、深山理学士、白丘ダリアとを調べてみたが、別に怪しい点は何一つ発見されなかった。
結局、赤外線男の仕業ということが裏書きされたようなものだった。流石の帆村探偵も手も足も出せなかった。
6
捜査課長の殺害事件は、俄然日本全国の新聞紙を賑わした。