Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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あかごうしくろうえもん

赤格子九郎右衛門

国枝 史郎

Leggi 赤格子九郎右衛門 (あかごうしくろうえもん) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 14.484 caratteri · 29 schermate

Aozora Bunko

その結果彼の知ったことは、その少年こそ柬埔寨国の皇太子であるということや、其柬埔寨国に恐ろしい革命が起こったということや、その結果王と王妃とが憐れにも牢獄へ投ぜられ、皇太子のカンボ・コマだけが、謀叛人の一味に捉えられ、此澎湖島の岩の間へ捨て去られたということや――要するに彼と交渉のある柬埔寨の国家の兇変を、皇太子の口から知ったのであった。

義侠に富んだ九郎右衛門が、その皇子の話を聞いて如何に義憤の血を湧かせたか、如何に皇子に同情したか、それは書き記すにも及ぶまい。

「よろしゅうござる!」と、九郎右衛門は重々しい声で先ず云った。

「日本の男子九郎右衛門が、計らず殿下にお眼にかかり、お国の大事を聞いたというも、何かのご縁でござりましょう。及ばずながらお力になり、王様、王妃様を救い出し、無事にご対面出来ますようお取計い致しましょう。手近の浜辺に某の率る大船碇泊りして居りますれば、まず夫れへご遷座なされますよう」

斯うして九郎右衛門は皇子を背負い、自分の船まで帰って来た。そして船中主立った者を、窃に五人だけ呼び寄せて、其夜の出来事を物語った。

それから九郎右衛門は斯う云った。