Classici giapponesi con furigana
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ちょうじんひげのはかせ
超人鬚野博士
夢野 久作
Leggi 超人鬚野博士 (ちょうじんひげのはかせ) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 59.054 caratteri · 117 schermate
イヤ、お嬢さん、知らんで失礼したの……」
吾輩がシャッポを脱ぐと、令嬢も嫣然にお礼を返した。
「わたくしこそ……でも色々と御親切に、ありがとう御座いましたわ」
土管の中へ
「イヤ、名優名優。吾輩の前で、あれ程、シラを切っていた腹芸には感服した。その調子なら立派な伯爵夫人としての役もつとまるに違いない。ナアニ華族社会の女なんてものは偶然に取り当った地位を自慢にして、自分以外の女を如何にして軽蔑しようか、蹴落そうかという事ばかり寝ても醒めても忘れていない下等動物でしかあり得ないのだからね。しかもその御主人の栄位栄爵というのも、先祖が関ヶ原あたりで豊臣家に裏切った手柄で、徳川将軍から貰った大名の地位が変形したものに過ぎないのだからね。これに反して市会議員となると何もかも独力で成り上ったのだから堂々たるものだ。その点からいうと華族なんぞより身分が上だ。唖川のお父さん、この花嫁を仇やおろそかに思うてはなりませぬぞ」
小伯爵が横合いから吾輩の手を握った。
「イヤ、鬚野先生……どうもありがとう。実はあの上海亭の二階で貴方のお話を聞いているうちによっぽど飛出してお礼を申上げようかと思ったんですが、万一貴方が、親爺の廻し者だったら大変と思って……プッ……」