Classici giapponesi con furigana
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ちょうじんひげのはかせ
超人鬚野博士
夢野 久作
Leggi 超人鬚野博士 (ちょうじんひげのはかせ) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 59.054 caratteri · 117 schermate
このゲンコの梅という奴は、ずっと前に大人の力持をやって相当人気を博していたもんだが、アトから来た少年力持の吾輩に人気を渫われてスッカリ腐り込んでいた奴だ。むろん糞力がある上に、拳固で下駄の歯をタタキ割るという奴だったから痛かったにも何にも、眼の玉が飛び出たかと思った位だった。だから、いつもの吾輩だったら文句無しに掴みかかるところだったが、親方の死骸を見て気が弱っていたせいだったろう、起上る力も無いまま茣蓙の上に半身を起して、仁王立ちになっている梅公のスゴイ顔を見上げた。見ると吾輩の周囲には、梅をお先棒にした座員の一同が犇々と立ちかかっている様子だ。これは前に一度見た事の在るこの一座のマワシといって一種の私刑だね。それにかける準備だとわかったから、吾輩はガバと跳ね起きて片頬を押えたまま身構えた。
「……ナ……何をするのけえ」
「何をするとは何デエ。手前が親方を殺しやがったんだろう」
「親方の頭のテッペンから血がニジンでいるぞ」
「あしこから小さな毒針を舌の先で刺しやがったんだろう。最前殴り倒おされた怨みに……」
「ソ……そんな事ねえ……」
「嘘吐け。俺あ見てたんだぞ……」