Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ちょうかきんむ

超過勤務

山本 周五郎

Leggi 超過勤務 (ちょうかきんむ) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 15.619 caratteri · 31 schermate

Aozora Bunko

髪毛がしらがになり始めるときそうなるのと反対に、いましもそこから黒くなりかけているようにみえる。あまり日光にあたらない者に特有の、白ちゃけた、しぼんだような顔は皺だらけで、干からびたような細い唇にも血のけは薄かった。

彼は思いだしたように、さっきと同じベル・ボタンを押し、ボイス・パイプの蓋をあけた。

「どうしたんだ給仕くん、お茶をくれたまえ、お茶を」彼はそう云って返辞を待ったが、返辞がないのでまたベル・ボタンを押し、パイプの中へどなり声を吹き込んだ、「――おい給仕くん、柴田くん、おい、きみ」

彼はボイス・パイプの蓋を閉め、ポケットからハンカチを出して額の汗を拭き、大きな溜息をついた。

「土曜日だった」そう呟いて彼は腕時計を見る、「もう四時か、土曜日の午後四時二分前、みんな帰っちまった、残っているのは宿直と夜警と掃除婦くらいのもんだろう」

低くモーターのうなりが聞こえて、頭上の架線が動きだし、彼の右側のほうから金網の籠が進んで来た。それは壁の四角い穴から出て来たものだが、彼の頭上のところで停止すると、彼が手を伸ばすより早く浚渫機が口をあける