Classici giapponesi con furigana
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えちごじし
越後獅子
羽志 主水
Leggi 越後獅子 (えちごじし) di 羽志 主水 (はしもんど) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 7114 caratteri · 15 schermate
焼け膨れて、黒く成って、相好は変って居るが、十目の視る所、お時に相違は無かった。然し其屍体の頸には手拭がキリリと巻き付いて、強く強く、膨れた頸に喰い込んで居る、掘り出した者が、アッと、思わず抛り出したも無理はない。
事件は急に重大に成って、署や検事局へ電話、急使が飛ぶ。
亭主の勝次郎は、早速拘引される。後の、近所の噂は尾鰭が付いて、テンヤワンヤだ。足袋屋の主人は、其長屋の家主なので、一応調べの上、留め置かれた。辰公の参考人として取調べられたのは申す迄も無い。
(四)
大家さんの足袋屋の主人の陳述は次の如うだ。
火元の勝次郎夫婦は、十月程前に、芝の方から越して来た。勝次郎は、料理屋の板前で、以前、新橋のK……で叩き上げた技倆だと、自慢してる丈の事は有って、年は二十八だが、相応に庖丁も効き、つい此間迄は、浅草の、好く流行る二流所の割烹の板前だった。只、一体が穏当でない性質の処へ、料理人に殆んど共通な、慢心ッ気が手伝って到る所で衝突しては飛出す、一つ所に落着けず、所々方々を渉り歩いたものだ。現に、浅草の方も、下廻りや女中に、小ッ非道く当る上に、其所の十二三になる娘分の児を蹴ッ飛ばしたとかで、主人がカンカンに怒ると、反対に、出刃を振廻したとか、振廻さぬとかで、結局失業になって此方、ブラブラして居る。