Classici giapponesi con furigana
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しゅみのいでん
趣味の遺伝
Leggi 趣味の遺伝 (しゅみのいでん) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 38.235 caratteri · 77 schermate
これはまた至って優しい、――あなたの知っておらるる浩一に生き写しじゃ、よく似ている」
「似ていますか?」と余は思わず大きな声を出した。
「ああ、実によく似ている。それでその頃は維新には間もある事で、世の中も穏かであったのみならず、役が御留守居だから、だいぶ金を使って風流をやったそうだ」
「その人の事について何か艶聞が――艶聞と云うと妙ですが――ないでしょうか」
「いや才三については憐れな話がある。その頃家中に小野田帯刀と云うて、二百石取りの侍がいて、ちょうど河上と向い合って屋敷を持っておった。この帯刀に一人の娘があって、それがまた藩中第一の美人であったがな、あなた」
「なるほど」うまいだんだん手懸りが出来る。
「それで両家は向う同志だから、朝夕往来をする。往来をするうちにその娘が才三に懸想をする。何でも才三方へ嫁に行かねば死んでしまうと騒いだのだて――いや女と云うものは始末に行かぬもので――是非行かして下されと泣くじゃ」
「ふん、それで思う通りに行きましたか」成蹟は良好だ。
「で帯刀から人をもって才三の親に懸合うと、才三も実は大変貰いたかったのだからその旨を返事する。