Classici giapponesi con furigana
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おどるちへいせん
踊る地平線(下)
谷 譲次
Leggi 踊る地平線(下) (おどるちへいせん) di 谷 譲次 (たにじょうじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 141.823 caratteri · 283 schermate
『これでいいでしょう。緑いろの光線は、正しいことを考えるのに相応しいものです。』
私たちは、一時紛失した落着きを、すこしずつ取り戻して、国際裸体婦人同盟員の示威運動が、あまり邪魔にならなくなり出した。
それでも、ルセアニア人は、先刻から、ZIPの手鞄を開けて取り出した嗅ぎ塩を、しきりに鼻へ当てていた。これは、気付けのためである。彼は、それを、まだ続けていた。
汽車は、レイルを噛んでは、うしろへ吐き出した。外部の重い闇黒のなかで、もうジェノアが近づいているに相違なかった。どこかに港のにおいがすると、私は思った。しかし、それは、過度の熱気に一層発散し出して、この狭いコンパアトメントを今にも爆破しようとしている、窒息的な彼女の体臭を、私がそう誤認したのかも知れなかった。
暫らくは、快活な汽車の奏楽と、緑いろの半暗電灯だけの世界だった。
彼女は、自分の乳首の検査に熱中していた。が、直ぐ、彼女の顔が、私の方向へ起き上った。
『あなたは、新聞記者ですね。』
驚きを隠すために、私は、答える前に、自然らしく耳の背部を掻いた。
『もしそうだとしたら、あなたはどうしてそれを御存じですか。