Classici giapponesi con furigana
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ろくろくび
轆轤首
田中 貢太郎
Leggi 轆轤首 (ろくろくび) di 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 5065 caratteri · 11 schermate
怪量は笑った。
「貴様はおれと同伴におりたいか」
怪量は首を袖へつけたままで山をおり、それから信州の諏訪へ出て平気で村から村を托鉢してまわった。
血で汚れた鬼魅悪い首を見て女達は逃げ走った。村の騒ぎが大きくなったので、土地の役人が出て来た。
「坊主、その首はどうしたものじゃ」
怪量はにこにこするのみで何も云わなかった。役人達は怪量を不敵な曲者として捕え、翌日白洲へ引き出した。
「売僧、その袖の首は、何としたものじゃ、僧侶の身にあるまじき曲事、有体に申せばよし、偽り申すとためにならぬぞ」
怪量は役人を見て笑った。
「いや、これは轆轤首と申す妖怪の首でござる。これへついておるのは、妖怪の方から勝手に啖いついたまでで、拙僧の知ったことではござらぬ」
怪量は詳しく当時の模様を語した。時どき自分で可笑くなると見えて大声を出して笑った。怪量を取り調べていた役人は同僚と何か相談した。そして、向き直って怪量を睨みつけた。
「売僧、そのような無稽な申し立て、此処では通らぬぞ、察するにその方、僧侶の身にあるまじき殺生を犯した故、死者の妄執晴れやらず、それへ止まっておるに相違あるまい、処の法に照らして所刑する」