Classici giapponesi con furigana
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きんせいかいじんでん
近世快人伝
夢野 久作
Leggi 近世快人伝 (きんせいかいじんでん) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 79.469 caratteri · 157 schermate
た。
「オイ。今夜俺と一緒に寝るか」
これは頭山翁お気に入りの仲居、筑紫お常婆さんの実話である。この婆さんも亦、一通りならぬ変り物で、ミジンも作り飾りのない性格であったから、機会があったら別に紹介したいと思う。
この婆さんが黙って死んだのでホッと安心して御座る北九州の名士諸君が多い事と思うが、しかしまだまだ御安心が出来ませぬぞ。この婆さんから筆者がドンナ話を聞いているか知れたものではないのだから……。
頭山翁のノンセンス振りと来たら又一段と非凡離れがしている。つまるところは聖人以外の誰にでも出来る平々凡々振りであるが、その平々凡々振りが又なかなか容易に真似られないのだから不思議である。頭山翁の恐ろしさと偉大さは、その平々凡々なノンセンス振りの中に在ると云ってもいい位である。
嘗て頭山翁が持っていた、北海道の某炭坑が七十五万円で売れた事がある。
これを聞いた全日本の頭山翁の崇拝者連中、喜ぶまいことか、吾も吾もと押寄せて、当時霊南坂にあったかの頭山邸は夜も昼も押すな押すなの満員状態を呈した。下では幾流れとなく板を並べた上に食器を並べて、避難民式に雲集した書生や壮士が入代り立代り飯を喰うので毎日毎日戦争のような騒動である。