Classici giapponesi con furigana
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とじょうのはんにん
途上の犯人
浜尾 四郎
Leggi 途上の犯人 (とじょうのはんにん) di 浜尾 四郎 (はまおしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 18.477 caratteri · 38 schermate
それが面白いかどうかは別問題として……」
「いや面白くないでしょうよ」
私は一寸からかって彼をくじいてやるつもりだったのだが、彼は少しもひるまぬ。ひるまぬ所か手をふりながら興奮してつづけるのである。
「私が特に文句をつけたいのはそこなんだ。あなたは第一殺人ばかり書いている。その上、その殺人方法のトリックが殆ど法律問題なのだ。いいかえれば、法律的に一番安全な殺人方法をいつも書いている。つまり、如何にすれば人を殺して、しかも罰せられずにすむかという事を書いて居られる」
「それで?」
「判りませんか、私のいう意味が。あなたはああいうものを書く事によって多くの人々に巧みな殺人方法を教えているのです。人を殺しても、こうすれば決して罰せられぬという事を宣伝して居るのです。かりにここに殺人を行おうとする人間があれを見て、もしまねをしたらどうします? あなたはそんな事を考えた事はありませんか」
「まさか、そんな人はないでしょう」
「しかし、幾千万の中に一人でもそんな人が居たら、あなたは何と云ってその人と社会に謝りますか? そうです、たった一人でもそういう人が出たらあなたの責任です」