Classici giapponesi con furigana
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じんるいのせいぞんきょうそう
進化と人生(上)
丘 浅次郎
Leggi 進化と人生(上) (じんるいのせいぞんきょうそう) di 丘 浅次郎 (おかあさじろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 82.343 caratteri · 164 schermate
日本人は指先の細工がはなはだ巧みであるとは、外国からきた人のみな言うことであるが、これはおそらく事実であろう。しかしながらこれを聞いて今後は一つ指先で物をこしらえることを奨励して、その点で他の一等国に勝とうなどと考える人があったならば、これは井の中の蛙のごとくに他を知らぬからの誤りである。西洋人の書いた旅行記を読んでみると、半開国や野蛮国の紀行の中には、ほとんど必ずその地の土人の指先の器用なことがほめて書いてある。先日シャムへ行った人の紀行を読んだら、その中にシャム人の指先の器用なことを述べて、その細かい彫刻のごときはヨーロッパ人のとうていおよばぬところであると記してあった。またカムチャツカに住んでいるカムチャダール人のことを書いた人類学上の報告の中にも、南京玉をつなぎ合わせて美しい刺繍のごとき物をこしらえるその指先の巧みなことは実に驚くべきほどであると述べてあった。貝塚から出る石鏃や石刀がすこぶる精巧にできているところから考えると、石器時代の人間もよほど指先の仕事が器用であったものと見える。されば外国人から指先が器用だと言われて得意になるのは大間違いなことと思う。