Classici giapponesi con furigana
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どうじょうじ(ひとまくげき)
道成寺(一幕劇)
郡 虎彦
Leggi 道成寺(一幕劇) (どうじょうじ(ひとまくげき)) di 郡 虎彦 (こおりとらひこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 15.256 caratteri · 30 schermate
依志子 (妙念の方は顧みで下手の空を仰ぎみつつ)はげしい風が向うへ吹くので、みんな飛ばされるように羽根をひろげて、ほんとに幾千とも数が知れませぬ、山中の鳥が立って行くようでございます。(新たなる聴覚の情)それに、不思議な物の音がきこえて参りました、あの鳥の声々にまじって、――
この時より妙念は、心中に何事か思い当れるをみずから窺視せんとするがごとく、内に鋭き眼を放ちて凝立してあり。二者の動白各個に分る。
依志子 (ようように肉体の平らかならざるを感じつつ声調次第に変ず)だけども私は――寒さが、妙念様、つめたい蛇の鱗に肌を巻かれるような寒さが、骨の中まで滲みて来る心持はなさいませぬか、(戦慄)何かの水が身体中を流れる――(胸を掴み苦悶しつつ)だんだん乳が、膿をもったはれもののように動悸して、こんなに重くなって来ました、――(にわかに思い当れるがごとく)ああ、やっぱり悪蛇が来たのでございます、あの蒼い霧が、どこからともなく漂って参りました妙念様、お手をかして下さいまし、もう眼の中が渦をまいて、あなたのお姿も見えませぬ、息をするのも、――髪の毛よりも細い蛇が首へからんで息がくるしくなって来ました――