Classici giapponesi con furigana
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ごうすけほうし
郷介法師
国枝 史郎
Leggi 郷介法師 (ごうすけほうし) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 10.163 caratteri · 21 schermate
磔柱は車に積まれ、船山城の大手口まで、大勢の手で引き込まれた。
「船山城中へ物申す。岡郷介を戻せばよし、飽迄知らぬ存ぜぬとあらば、郷介の父郷左衝門をこの場において鎗玉に上げる」
椎名金之丞は大音にこう城内へ申し入れたが、城内からの返答は以前と替わりがないのであった。
「岡郷介と申す者、当城中には決して居らぬ」
これが須々木家の返答であった。
「是非に及ばぬ。今はこれ迄」
金之丞は合図をした。
たちまち左右から突き出す鎗に郷左衛門は肋を刺されガックリ首を垂れたのである。
この日郷介は矢倉の窓からじっと様子を眺めていたが、心の中では嘲笑っていた。
「素性も知れぬ乞食爺を俺の実父と思い込み磔刑沙汰とは笑止千万、お陰で計略図に当たり、ますます俺は須々木豊前に信用を得ると云うものだ。そこを目掛けの第二の計略! うまいぞうまいぞ」と北叟笑む。
こういうことがあって以来、最所家と須々木家とは不和になった。そこを狙って岡郷介は、実父の仇と偽わり怒り、最所治部の悪事を数えて須々木豊前へ焚き付ける。とうとう戦端は開かれた。僅か六月ではあったけれど岡郷介は最所家に仕え、城の要害、兵の強弱、武器の利鈍、兵糧の多寡、そういう事迄探り知っていたので、続々名案を考え出す。