Classici giapponesi con furigana
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きょうしゅうのしじん よさぶそん
郷愁の詩人 与謝蕪村
萩原 朔太郎
Leggi 郷愁の詩人 与謝蕪村 (きょうしゅうのしじん よさぶそん) di 萩原 朔太郎 (はぎわらさくたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 39.038 caratteri · 78 schermate
妹が垣根三味線草の花咲きぬ
少年の日に感じたものは、春の若き悩みであったところの「恋を恋する」思いであった。そして今、既に歳月の過ぎた後の、同じ春の日に感ずるものは、その同じ昔ながらに、宇宙のどこかに実在しているかも知れないところの、自分の心の故郷であり、見たこともないところの、久遠の恋人への思慕である。そしてこの恋人は、過去にも実在した如く、現在にも実在し、時間と空間の彼岸において、永遠に悩ましく、恋しく、追懐深く慕われるのである。
妹が垣根三味線草の花咲きぬ
万葉集の恋歌にあるような、可憐で素朴な俳句である。ここで「妹」という古語を使ったのは、それが現在の恋人でなく、過去の幼な友達であったところの、追懐を心象しているためであろう。それ故に三味線草(ぺんぺん草)の可憐な花が、この場合の詩歌によく合うのである。句の前書には「琴心挑美人」とあり、支那の故事を寓意させてあるけれども、文字の字義とは関係なく、琴の古風な情緒が、昔のなつかしい追懐をそそるという意味で使ったのだろう。この句もやはり前のと同じく、実景の写生でなくして、心象のイメージに托した咏嘆詩であり、遅き日の積りて遠き昔を思う、蕪村郷愁曲の一つである。