Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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きょうしゅうのしじん よさぶそん

郷愁の詩人 与謝蕪村

萩原 朔太郎

Leggi 郷愁の詩人 与謝蕪村 (きょうしゅうのしじん よさぶそん) di 萩原 朔太郎 (はぎわらさくたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 39.038 caratteri · 78 schermate

Aozora Bunko

我を厭ふ隣家寒夜に鍋を鳴らす

玉霰漂母が鍋を乱れうつ

我を厭ふ隣家寒夜に鍋を鳴らす

霜に更ける冬の夜、遅く更けた燈火の下で書き物などしているのだろう。壁一重の隣家で、夜通し鍋など洗っている音がしている。寒夜の凍ったような感じと、主観の侘しい心境がよく現れている。「我れを厭ふ」というので、平常隣家と仲の良くないことが解り、日常生活の背景がくっきりと浮き出している。裏町の長屋住いをしていた蕪村。近所への人づきあいもせずに、夜遅くまで書物をしていた蕪村。冬の寒夜に火桶を抱えて、人生の寂寥と貧困とを悲しんでいた蕪村。さびしい孤独の詩人夜半亭蕪村の全貌が、目に見えるように浮んで来る俳句である。

玉霰漂母が鍋を乱れうつ

漂母は洗濯婆のことで、韓信が漂浪時代に食を乞うたという、支那の故事から引用している。しかし蕪村一流の技法によって、これを全く自己流の表現に用いている。即ち蕪村は、ここで裏長屋の女房を指しているのである。それを故意に漂母と言ったのは、一つはユーモラスのためであるが、一つは暗にその長屋住いで、蕪村が平常世話になってる、隣家の女房を意味するのだろう。

侘しい路地裏の長屋住い。家々の軒先には、台所のガラクタ道具が並べてある。