Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

のざらし

野ざらし

豊島 与志雄

Leggi 野ざらし (のざらし) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 19.100 caratteri · 39 schermate

Aozora Bunko

」

昌作には、そんなことを何故に彼女がひた隠しにしてるのか、合点がいかなかった。然し別に尋ねてみる気も起らなかった。ただ宮原のことだけが少し気にかかった。宮原と彼女との関係をも少しはっきり知りたかった。それをどういう風に云い出したらよいか迷ってるうちに、沢子はしみじみとした調子で云い出した。

「あなた毎日何にもしないで暮してるって、本当?」

昌作はただ眉をちらと動かしただけだった。

「何にもしないで暮せるものかしら? ほんとに何にもすることがなくて、そしてほんとに何にもしないで……。」

「暮せるさ。」と昌作は突然我に返ったように饒舌り出した。

「時間なんかじきにたっちまうものだよ。朝眼がさめると、床の中で新聞をゆっくり読む――これがなかなか大変なんだ、半分眠ってて半分覚めて読むんだから、蟻の這うようなものさね。普通の者には出来ない芸当だ。それから、十時頃に起き上る。髯を剃ったり髪を解かしたりしているうちに、一時間くらいわけなくたってしまう。十一時頃、朝昼兼用の食事をして、新聞にまた隅々まで眼を通したり、ぼんやり空想に――空想という奴は、時間つぶしに一番いいんだ。