Classici giapponesi con furigana
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のわき
野分
Leggi 野分 (のわき) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 93.508 caratteri · 189 schermate
「やっぱりフ※(小書き片仮名ヒ、1-6-84)ジアス式だから厳格なんでしょう」
「あなたは、こう云うのが御好き」
女は石像をさえ、自分と比較して愛人の心を窺って見る。ヴィーナスを愛するものは、自分を愛してはくれまいと云う掛念がある。女はヴィーナスの、神である事を忘れている。
「好きって、いいじゃありませんか、古今の傑作ですよ」
女の批判は直覚的である。男の好尚は半ば伝説的である。なまじいに美学などを聴いた因果で、男はすぐ女に同意するだけの勇気を失っている。学問は己れを欺くとは心づかぬと見える。自から学問に欺かれながら、欺かれぬ女の判断を、いたずらに誤まれりとのみ見る。
「古今の傑作ですよ」と再び繰り返したのは、半ば女の趣味を教育するためであった。
「そう」と女は云ったばかりである。石火を交えざる刹那に、はっと受けた印象は、学者の一言のために打ち消されるものではない。
「元来ヴィーナスは、どう云うものか僕にはいやな聯想がある」
「どんな聯想なの」と女はおとなしく聞きつつ、双の手を立ちながら膝の上に重ねる。手頸からさきが二寸ほど白く見えて、あとは、しなやかなる衣のうちに隠れる。