Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
かわぐちこ
野菊の墓他六篇
伊藤 左千夫
Leggi 野菊の墓他六篇 (かわぐちこ) di 伊藤 左千夫 (いとうさちお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 30.105 caratteri · 61 schermate
「そんならわたいの羽織を着て行けばえいわ」と、長女がいいだした。梅子は、
「人の着物借りてまでも行きたかない。わたい」
「そんなら着物を持ってる蒼生子がひとり行くことにしておくか」
両親の胸を痛めたほど、子どもたちには不平がないらしく話は段落がついた。あとはひとしきり有名な琴曲家の噂話になった。僕は朝からの胸の不安をまぎらわしたいままに、つとめて子どもたちの話に興をつけて話した。けれども僕の気分も妻の顔色も晴れるまでにいたらなかった。
若衆は牛舎の仕事を終わって朝飯にはいってくる。来る来る当歳の牝牛が一頭ねたきり、どうしても起きないから見て下さいというのであった。僕はまた胸を針で刺されるような思いがした。
二度あることは三度ある。どうも不思議だ、こればかりは不思議だ。僕はひとり言ながらさっそく牛舎に行ってみた。熱もあるようだ。臀部に戦慄を感じ、毛色がはなはだしく衰え、目が闇涙を帯んでる。僕は一見して見込みがないと思った。
とにかくさっそく獣医に見せたけれど、獣医の診断も曖昧であった。三日目にはいけなかった。間の悪いことはかならず一度ではすまない。翌月牝子牛を一頭落とし、翌々月また牝牛を一頭落とした。