Classici giapponesi con furigana
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ななこ
野菊の墓
伊藤 左千夫
Leggi 野菊の墓 (ななこ) di 伊藤 左千夫 (いとうさちお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 71.271 caratteri · 144 schermate
おとよさんは年に合わして、気前のすぐれたやり手な女で、腹のこたえた人だから、自然だいそれたまねをやりかねまじき女ともいえる。
こう考えて見るとただおとよさんが目的を達したばかりで、今日の稲刈りには何の統一もなかった。稲刈りは稲さえ思うだけ刈り上げさえすればよいわけだが、仕事の興味という点からいうと、二軒いっしょになって刈るというところに仕事以外の興味がなければならないのに、今度の稲刈りはどうもそれが欠けておった。清さんはさもつまらなそうに人について仕事をしてるばかり、満蔵もおはまも清さんのお袋もなんだかおもしろくなかった。身上の事ばかり考えて、少しでもよけいに仕事をみんなにさせようとばかり腐心している兄夫婦は全く感情が別だ。みんながおもしろく仕事をしたかどうかなどと考えはしない。だからこんな事はつまらんとも思わない。ただ若いものらが多勢でやりたがるからこれに故障を言わないまでのことだ。ほかの人たちはそうでない。多勢でしたらおもしろかろうと思って二軒いっしょにお互いこの稲刈りをしたのだが、なんだかみんなの心がてんでん向き向きのようで、格別おもしろくなかった。