Classici giapponesi con furigana
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きんごじゅうりょう
金五十両
山本 周五郎
Leggi 金五十両 (きんごじゅうりょう) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 11.843 caratteri · 23 schermate
……びしょびしょ時雨の降る、寒い日の昏方だっけ、下働きのお松という女中に知らされていってみると、伯父さんは頬冠りをした頭からずぶ濡れになって、土蔵の脇にしゃがんでいた、立っていられないほど酔っぱらってるんだ……もうたくさんだ、なあ宗吉、伯父さんは躯をぐらぐらさせながらこう云った。
なにごとにも限というものがあらあ、己だって男のはしくれだ、もうたくさんだ己あ今日という今日あいつを叩き出してやる、お鈴のあまを叩き出して、酒を断って、人間らしい暮しを始めるんだ、まるっきりろれつの廻らない舌でそんなことをくどくど云うんだ、己にあなんのことかさっぱりわからなかった、そして伯父さんは帰った」
彼は言葉を切って、酒を口まで持っていったが、眉をしかめて首を振ると、飲まずにそのまま膳へ戻し、深い溜息をつきながら続けた。
「……それから間もなく伯父さんは死んだ、たいしたこたあない、己は二十で年期が終った、これから三年の礼奉公をするんだが、そのとき奉公ちゅう主人の積んで呉れたのとこっちで預けた金を揃えて、これだけ溜まったと並べて見せられるのが習慣になっている、己も習慣どおり見せられた、それが幾らだと思う……三両と一分二朱だった」