Classici giapponesi con furigana
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きんぞくにんげん
金属人間
海野 十三
Leggi 金属人間 (きんぞくにんげん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 78.616 caratteri · 157 schermate
上衣をぬいで、シャツ一枚になって、えいやえいやと熱心に掘りつづけた。それがすむと、シャベルで土をすくって、わきの方へどかした。
自分の掘っている穴の中へ、かれの頭がだんだんかくれていった。ずいぶん深い穴を掘っている。まちがいではないのか。かれは自信を捨てなかった。そして探さ四メートル近くにたっしたとき、かれは穴の中で思わず、
「しめた。とうとう見つけた」
と、思わずよろこびの声をあげた。直径七十センチばかりの、マンホールのふたのようなものが掘りあてられたのだ。
かれは、この重い鉄ぶたをあけるために、地上においてきた道具をとるために、穴からはいあがった。ついでに汗をふいて、大きく深呼吸をし、それからポケットから紙巻タバコを出して火をつけた。
かれは、生まれてはじめて、すばらしい味のタバコを吸ったと思った。かれはしばらくすべてをわすれて、タバコの味に気をとられていた。
「ああ、もしもし。きみは蜂矢君でしたね」
とつぜん、蜂矢のうしろから声をかけた者があった。それは蜂矢が油断をしていたときのことだったので、かれはぎくりとして、手にしていた短かいタバコをその場へとり落とし、うしろへふりかえった。