Classici giapponesi con furigana
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きんぎょはしんでいた
金魚は死んでいた
大下 宇陀児
Leggi 金魚は死んでいた (きんぎょはしんでいた) di 大下 宇陀児 (おおしたうだる) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 10.514 caratteri · 22 schermate
ほんとうはあの高利貸しに、むかしお金を借りて、ひどい目にあつたことがあるの。しかえしをしてやろうと思つていたわ。しかえしに、色仕掛けで、たらしこんでしこたま金を出させてやろうと考えたつてわけ。ところが、ほんとうに因業おやじでどうにもならない。おまけに、嫌疑までかけられてさ。警察で、いろいろ尋ねられた時色仕掛けの話なんかできやしないし、つくづく、いやになつちやつた……」
と語つたし、メッキ工場の中内技師は、自宅でその妻に対し、
「いや、もう、ぜつたいにやらんよ。後楽園の鯉を釣りに行つてたなんてこと、気まりが悪くて人に話せやしない。だから、映画見ていたなんていつちまつたのだが、ともかく、コリゴリだ。平生から君がよせといつたのをきけばよかつた。これは私の失敗。甚だすみませんでした。謝ります」
いささかおどけた顔になつて、畳に手をついて謝つたが、一方、犯人逮捕で第一の殊勲者平松刑事は、ある日のこと、金魚屋さん笹山大作の、思いがけぬ訪問をうけた。
「あとでよくわかつたんだが、私もおどろきましたね」
「ふーん、何をだね」
「この私にまで嫌疑をかけていたんじやねえですかい。