Classici giapponesi con furigana
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はりのきのいけにえ
針の木のいけにえ
石川 欣一
Leggi 針の木のいけにえ (はりのきのいけにえ) di 石川 欣一 (いしかわきんいち) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 6187 caratteri · 13 schermate
夜半には大町に着く予定であったが、思いのほかに雪が深く、斜面に来てもスキーをはいたまま膝の上までズブズブと埋まってしまうという始末。二人は無言のままラッセルしあいながら、おぼろな雪あかりをたよりに午前三時半ごろ野口着、駐在所に届けて大町へ、警察署に立ちよってから対山館へ着いたのが四時過ぎであった。
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時刻が時刻だから、火の気というものは更にない。百瀬氏はとりあえず二人を食堂に招き入れて、ドンドンとストーヴに石炭を投げ込んだ。話を聞くと小屋に残して来た生存者六名中、江口氏は凍傷がひどいので心配だが、他の人々は大丈夫だ。埋ずまった四人はとても助かるまい。が、掘り出すのは容易だろう。とにかく人夫を二十人至急に送ろうということになった。
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大町は電気で打たれたように驚いた。八千五百に余る老幼男女が、ひたすらに雪に埋ずまった四名を救い出すことのみを思いつめた。こうなれば暮れもない。正月もない。人は黎明の雪を踏んで右に左に飛びかった。警察署長は野口に捜査本部をうつし自ら出張、指揮をとった。署長の命で小笠原森林部長、丸山、遠藤両巡査が現場に向かって出発した。