Classici giapponesi con furigana
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ぶくぶくながながひのめこぞう
鈴木三重吉童話集
鈴木 三重吉
Leggi 鈴木三重吉童話集 (ぶくぶくながながひのめこぞう) di 鈴木 三重吉 (すずきみえきち) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 58.287 caratteri · 119 schermate
しかし、犬はもうそのしまいの一きれだけは食べようともしずに、しばらくそれをじろじろ見つめています。
「何だ。何を考えてるんだい。」と肉屋は思いました。そのうちに、犬はふと、その肉をくわえるなり、どんどん、町角の方へかけさってしまいました。
そのあくる日は、からりと晴れたいいお天気でした。きのうの雨できれいにあらわれた往来にはもくもくと黄色い日かげがさしています。人々はあいかわらず急ぎ足で仕事に出ていきます。肉屋は、きょうは極上等の肉をどっさりつるして、お客をまっていました。すると、そこへ、きのうの犬がまたのこりと出て来て、同じように、たたきの上にすわったまま、じろじろと肉のきれを見上げています。
「ほう、また来たな。」と肉屋は言いました。
「来い来い。はいって来い。」と、チュッチュッと舌をならしますと、犬はこわごわ店の中へはいって来ました。
「ほら、ここまで来い。どら。」と肉屋はこごんで、かるく犬ののどの下をもち上げながら、
「へえ、かわいい目つきをしてるね、おまいは。毛並もよくちぢれていて上等だ。ちょっと歯を見せろ。歯なみもなかなかりっぱだ。おまいはおれの店の番人になるか。