Classici giapponesi con furigana
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てつのしょじょ
鉄の処女
大倉 燁子
Leggi 鉄の処女 (てつのしょじょ) di 大倉 燁子 (おおくらてるこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 20.706 caratteri · 42 schermate
の刑に処せられることになった。死刑執行の後、扉を開いてみると狒々の姿は消え失せてどこにもない、という他愛のない筋を迎々しくしゃべったピエロが引込むと入れ違いに、荒縄で縛られた狒々は土人にひかれてしおしおと足どりも乱れ勝ちに出て来た。
私達はかれこれ一時間余りも見物席に納まっていたが、夫人が探し求めているという肝心の女は遂々見出せなかった。
「でも根気よく探していれば、どこかで見つかるわ。それに女は独身者じゃないんだから」
「亭主がございますの?」
「亭主と共謀でよくないことをやってるんです」
二人はそこを出て小屋の後を廻り、楽屋裏を通りかかると、猛獣でも懲しているらしい物凄い鞭の音がピシリ、ピシリと耳を打った。同時にヒーと泣き出す女の声、私はぞっとして夫人に倚り添いながら、囲の破れ目から楽屋の中を覗いて見た。
緑色のけばけばしい乗馬服を着た団長が向うを向いて鞭を振り上げている。その足もとには若い女がまるで叩き潰されたように平伏していた。それは先刻見た一座の花形で、しまうまに乗っていた女に違いない。
団長は怒りに震えた声を、浴びせかけるようにして怒鳴った。