Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(九) 全十冊

野村 胡堂

Leggi 銭形平次捕物控(九) 全十冊 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 41.029 caratteri · 82 schermate

Aozora Bunko

え? 親分」

「あ、乗出しやがったな八、まず涎でも拭きなよ。お前が死んだって、乗り込んで行く女なんかありゃしないよ。第一身上が違う、三河町の吉田屋へ転がり込めば、相手が仏様になっていても、まさか唯じゃ投り出されない――まず欲得ずくだろうな」

「誰でも一応はそう思うでしょう。ところが大違いなんで」

「どこが違うんだ」

「女が泣きながら言うんだそうで――身上に眼が昏んだと思われちゃ女の一分が立たないから、若旦那が死んだと聴いてから、泣きの涙で半歳我慢したが――」

「女にもその一分なんてものがあるのかえ」

「まア、聴いて下さいよ親分。その女が言うには、若旦那の位牌を拝まして頂いて、大ぴらに墓詣りが出来れば、その上の望みはない、私は一生尼姿で暮らしますから、お長屋の隅でも物置でも貸して下さい、身過ぎ世過ぎは托鉢をして人様の門に立っても、御迷惑はおかけいたしません――と」

「泣くなよ、八」

「若旦那と言い交した証拠はこれこれと、持って来た品々は、若旦那から貰ったという髪の物から身の廻りの品々、それに若旦那から送られた恋文が、なんと四十八本」

「恐ろしく書いたね」

「身体も心も弱かった若旦那が、両親に隠れて言い交した女だ。