Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(九) 全十冊
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(九) 全十冊 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 41.029 caratteri · 82 schermate
喉の仏様でも、どうかしたんじゃありませんか知ら」
この饒舌の中からは、平次もなんの手掛りも掴めません。
「なんで首を締めたんだ」
「これですよ――仏様の始末で、階下へ置いたので」
お専の亭主福之助が取出したのは、なんと一日前弟の竜吉を殺した、あの凧の糸ではありませんか。
「…………」
平次も思わず黙り込んでしまいました。あまりの無気味さ、畳の上へほうると、ゾロリととぐろを巻く凧糸の輪がねた一とかたまりは、糸目から外して、二度人の命を狙った兇器だったのです。
「私も油断しました。でも、子刻(十二時)過ぎに小用に起きたんですから少しはぼんやりしていたことでしょう。首へそれを投げかけられた時はなんか――手拭掛けが首へ絡まったくらいに思っていたんです。すると、払いのける前に、それがギュウギュウ締ったから驚くじゃありませんか」
お専のような達者な年増が、首に凧糸を引掛けられて、ギュウギュウ締められるのは、あまり賢こいことではありません。
「八、こんどは凧糸は濡れていないようだな」
「濡らさなくたって、これならよく締めつけられますよ。曲者もだんだん巧者になるから」
「いや、竜吉殺しとは別の人間かも知れないよ。