Classici giapponesi con furigana
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にしきぎ
錦木
宮本 百合子
Leggi 錦木 (にしきぎ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 52.481 caratteri · 103 schermate
三度目に目を開いた時美くしい灯かげは障子を美くしくそめて居た、光君は嬉しさに満ち満ちた身をおこして元降りた階を昇った。そして又もとの様にそうっと明障子を引いて見た。沢山の女達は湯殿に行ったと見えて二三人の女が居るらしいなつかしい衣のうつり香と白粉のかおりと衣ずれの音は仄赤い灯の色と交って魂の遠くなる様に光君の身のまわり心のまわりを包んだ、戸をあけた人はまだ思い切って几帳の中に入ることは出来なかった。いきなりサヤサヤと云うかるい衣ずれが耳のきわでひびいた、夢中でつと身を引いた光君は障子をしめてそとに立って居た。
「夜になってから」
光君はそう思って光君は西の対へ自分の部屋に歩をうつした、歩きながら、
「こんなに思って居ながら自分は何故彼の人の部屋に入り込むことが出来ないのだろう」
と不思議にふがいない様に思いながら自分の部屋の戸を開けた。そこには乳母と女達が四五人丸くなって世間話をして居た。いきなり光君が入って来たので女達はきゅうにバっと開いて、
「マアどう遊ばしたのでございますか」
「彼の方はどう遊ばしました」
と云う言葉はつづけ様に女達の口から出た。光君は恥しそうに、