Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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くにさだえがく

鏡花短篇集 川村二郎編

泉 鏡花

Leggi 鏡花短篇集 川村二郎編 (くにさだえがく) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 19.644 caratteri · 40 schermate

Aozora Bunko

」

と女房が、茶の室から、半身を摺らして出た。

「これえ、私が事を意気な男だとお言いなさるぜ、御馳走をしなけりゃ不可んね。」

「あれ、もし、お膝に。」と、うっかり平吉の言う事も聞落したらしかったのが、織次が膝に落ちた吸殻の灰を弾いて、はっとしたように瞼を染めた。

六

「さて、どうも更りましては、何んとも申訳のない御無沙汰で。否、もう、そりゃ実に、烏の鳴かぬ日はあっても、お噂をしない日はありませんが、なあ、これえ。」

「ええ。」と言った女房の顔色の寂しいので、烏ばかり鳴くのが分る。が、別に織次は噂をされようとも思わなかった。

平吉は畳み掛け、

「牛は牛づれとか言うんでえしょう。手前が何しますにつけて、これもまた、学校に縁遠い方だったものでえすから、暑さ寒さの御見舞だけと申すのが、書けないものには、飛んだどうも、実印を捺しますより、事も大層になります処から、何とも申訳がございやせん。

何しろ、まあ、御緩りなすって、いずれ今晩は手前どもへ御一泊下さいましょうで。」

と膝をすっと手先で撫でて、取澄ました風をしたのは、それに極った、という体を、仕方で見せたものである。