Classici giapponesi con furigana
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ちょうじゃ
長者
田中 貢太郎
Leggi 長者 (ちょうじゃ) di 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 2532 caratteri · 5 schermate
長者といっしょに遊んでいた三人の小児は、抱き合ったままで地べたに倒れていた。
其の夜長者の総領が急に病気になった。小児思いの長者は驚いて、薬よ祈祷よと云って気をもんだが、其の夜の明け方になって、まだろくろく手当も届かない中に死んでしまった。
長者は驚きと悲しみとに世の中が暗くなったような気がしていると、また次の小児が病気になって、これも手当をする隙もなく死んでしまった。長者はもう狂人のようになった。と、また次の小児も病気になって死に、其のまた次の小児も病気になって死にして、八人あった小児は十日も経たない中に死んでしまった。
長者は悲しみのどん底に沈んで、己も死んだ者のようになっていた。日が経つに従ってやっと己の身が判るようになった。と、旅僧の鉄鉢を破ったことが浮んで来た。彼は一日、其のことを己の家に出入している老僧にはなしてみた。
「太郎の死んだ日に穢い旅僧の鉄鉢を破ったところが、雲が来て、其の破片を持って往ったよ」
「其の旅僧は、どんな顔をしておりましたか」と、老僧が聞いた。
「小児小児して、柔和な眼をしていたよ」
「それこそ弘法大師様でございます、貴殿は悪いことをなさいました」