Classici giapponesi con furigana
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ずいひつぜにがたへいじ
随筆銭形平次
野村 胡堂
Leggi 随筆銭形平次 (ずいひつぜにがたへいじ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 4840 caratteri · 10 schermate
二
までをも適当に処罰することが出来るのである。
法科大学から追放された私は、二十年後捕物小説を書くようになって「御法の裏を行く」ような、銭形平次の法律を作ったのも、また因縁事というべきであろうか。
さはさりながら、実生活の上の私は、この上もなく細心忠良な小市民であり、法律に徇うことを以て「最小限度のたしなみ」としていることだけは明らかにしておきたい。かつてヴィクトル・ユーゴーが、『レ・ミゼラブル』の大作を公にしてこの世の苛酷なる法律の運用に一矢を酬いたのとはまったく違って、我々捕物作家は、夢の国を建設して、丁髷を持った法官刑吏達に、精神的な意味を持つ「信賞必罰」の実を挙げさせているのである。捕物小説の楽しさの一つは、こんなところにも原因を持つのではあるまいか。
二
探偵小説評論家の白石潔氏は、捕物小説の特色を挙げて、それは江戸の風物詩であり、日本の詩情に訴える季感の芸術であり、庶民の味方であり、幕府時代の横暴なる権力階級に対する反抗の面白さであるといっている。
まことに面白い言葉で、捕物小説を書く人達は、こんな事をはっきり意識はしていなかったかもしれないが、誰の捕物小説を読んでも、多かれ少なかれ、如上の要件を含んでいないものはなく、その「人に愛せられる」