Classici giapponesi con furigana
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ずいひつ しほんたいへいき
随筆 私本太平記
吉川 英治
Leggi 随筆 私本太平記 (ずいひつ しほんたいへいき) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 56.947 caratteri · 114 schermate
たまたま、現皇太子の御盛事のさなかに、後醍醐やらまたその二皇子の悲惨な流離を書くなど、まことに皮肉には似るが、古今をながめ較べて、それが読者のむねに何かの答えを持つならば歴史は今日に生かされたことになる。
隠岐遷幸の道順は、増鏡や古典太平記にもかなり詳しいので現代からでもよくわかる。しかし途中船坂山で天皇奪回を策して成らず、院ノ庄の行宮へ忍んで有名な――天勾践ヲ空ウスル勿レ――を桜の木に書いて去ったと伝えられる児島高徳(備後ノ三郎)は、どうもむずかしい幻の人物なので、その調べにも扱いにも苦吟させられる。
古いことだが、児島高徳非存在説が一時史界をふうびした時代があった。重野、久米博士など抹殺論の方だった。しかし八代国治博士そのほか反論も多く今日にいたっている。おかげで高徳研究は大いに進み、高徳の墓が発見されたり、また古典太平記の筆者小島ノ法師こそ、じつは晩年の児島高徳その人であるなどの説も出たりした。だが結論はいまだについていない。
同様に、隠岐ノ島にも、未判定の問題がのこっている。
この方は、現実の隠岐島民間の論争やら、また対文部省の史蹟指定の面だとか、観光客誘致の方にもひッかかっていることなので、もっと厄介な難問題だ。