Classici giapponesi con furigana
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すずめがもりのかいい
雀が森の怪異
田中 貢太郎
Leggi 雀が森の怪異 (すずめがもりのかいい) di 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 6614 caratteri · 14 schermate
「ありがとう」
「それでいいのか」
「けっこう、どうもありがとう」
「もう他に用事はないのか」
「ああ」
「じゃ、帰ってもいいのか」
「どうもありがとう、どうか帰ってくれたまえ、明日礼に往く」
彼はあまりばかばかしいので、話をするのもいやになってそのままずんずんと引返した。彼は帰る路でも、神中がすることにことを欠いで、仙台くんだりまで来て小供のするような迷信的なことをするおろかしさを怒りもすればあわれみもした。
そして、朝になって起きようとしたところが、体の工合がへんですぐには起きられなかった。しかし、十時から試験があるので努めて起きて、井戸辺へ顔を洗いに往った。そこには共同井戸になっていて隣のお媽さん達が二三人来て、それが水を汲まないで頭を集めて話していた。彼はまた例によって井戸端会議が始まっているだろうと思った。
「……洋服を着た人ですって」
「どこの人でしょうね」
「さあ、ね、どこの人でしょうね、悪い奴に出くわしたものでしょうか」
「傷も何もないのですって」
変死人でもあるような話口であるから、彼はちょっと好奇心を起して、近くにいる肥った北隣の労働者の細君に声をかけた。