Classici giapponesi con furigana
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ざっきょかぞく
雑居家族
壺井 栄
Leggi 雑居家族 (ざっきょかぞく) di 壺井 栄 (つぼいさかえ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 140.106 caratteri · 283 schermate
そしたら夫はいうだろう。
――なんでお前、はっきりことわれなかったんかね。いやなことは、みんなおれにいわせるつもりかね……
――ふとんがないのよ……
――そんならそうとはっきりいえばいいじゃないか……
ひとり問答しながら、安江は時計をみた。三時四十分だ。ベルを押すと音枝が小走りでやってきて、部屋にはいるなりうしろをしめた。けわしい顔をしている。
「どうしたの。兵六さん?」
「ううん。浜ちゃんなのよ。」
「なんだって?」
「おひまをいただきますって。」
「おひま? どういう意味かね。」
「わたしのような馬鹿はつとまりませんからってよ。――おかあさんが大きな声出すからよ。」
「じょうだんじゃないよ。つとまらないとか、おひまをいただくなんて、私は浜ちゃんを雇ったおぼえないよ。勝手に押しかけてきたんじゃないか。」
思わず声が高くなるのをしずめるように音枝はゆがんだ笑顔をつくり、
「とにかくね、ちょっときて。私じゃ手におえないの。」
「なんだっていうの。今更、ここを出ていってどうするつもりかね。じょうだんじゃない。」
「女ひとりぐらい、どうにでもなると思っているらしいの。」